手元に現金がなくても欲しいものが手に入るクレジットカードは、とても便利なカードです。現金を持ち歩くより、カードだけを持ち歩く人もいるほど機能性と利便性が高いカードですが、誰でも簡単に持つことができるわけでもありません。
現金がない状態で欲しいものを手に入れるわけですから、そんな便利なカードを持つには一定の条件をクリアした人でなければ、使用することが許可されていないのです。そこで気になるのが「一定の条件」の内容です。
この条件を「クレジットカードの審査」といい、クレジットカードを持つに値する人であるかどうかを、クレジットカード会社が審査するものです。一定の条件を満たし、審査をクリアしなければ、便利なクレジットカードを手に入れることはできません。
では、クレジットカードの審査とはいったいどんな内容なのでしょうか。審査の内容ともいえる、その基準について詳しく見てみましょう。
目次
クレジットカードの仕組み – 利用方法や支払方法を知っておこう
クレジットカードは便利なカードだからと、安易に考えて申し込むのは、社会人としても軽率な行動でしょう。その仕組みを理解しないまま使用していると、返済不能な状態に陥ってしまったりと、大変なことにもなりかねません。
クレジットカードは、支払いを先延ばしにしてくれる便利なカードだと思い込んでいる人も多いかもしれません。ですが、必ずいずれ支払いの日がやってくるものだということを、常に念頭に置いて使用する必要があるカードです。
何よりも、クレジットカードそのものの仕組みを理解していなければ、計画的な使用をすることもできないでしょう。クレジットカードとは、いったいどんな仕組みで成り立っているカードなのでしょうか。
まずは、カードの申し込みをする前に、その仕組みについてしっかり理解しておきましょう。
クレジットカードを利用した際の簡単な流れ
まず、どこでも使えそうな便利なクレジットカードですが、カードの加盟店でしか利用することができません。加盟店管理会社の働きにより、この加盟店は着実に増加しています。
私たちがクレジットカードを使って買い物などをすると、その代金はカード会社が一時的に立て替えてくれます。その際、カード加盟店はカードの利用手数料をカード会社に支払う必要がありますが、カードを使用できるからこそ顧客が増えるというメリットもあるのです。
その後私たちは、カード会社が立て替えてくれていた料金を、カード会社が決めた支払期日に支払います。クレジットカードの利用手数料は、カード加盟店が支払うこととなるため、私たちがカード会社に支払う料金は、買い物などに使用した料金だけということになります。
利用日の締日や支払日は、カード会社によって異なるため、自分の利用するカード会社の締日や支払い日をしっかり確認しながら利用することが大事です。
支払方法
カード会社が決めた支払日に、自分が利用したショッピングなどの代金を支払うことになりますが、ほとんどのカード会社が、支払いは登録されている銀行口座から振替という形で、預金残高より引き落とす方法をとっています。
支払方法には、「一括払い」「分割払い」「リボ払い」などの方法があります。自分の収入や経済状況に応じて、好きな支払方法を選択することができますが、手数料がかかるものもあるので、注意が必要です。
一般的には、一括払いであれば手数料は必要ありませんが、分割払いやリボ払いを利用すると、一定の手数料がかかる仕組みです。手数料を払っても分割払いやリボ払いにした方がいいのか、しっかり検討してから利用する必要があります。
その他の機能
クレジットカードには、買い物をした時に利用する「ショッピング機能」の他に、「キャッシング機能」と呼ばれる機能もあります。メインの機能となるのは、やはり前者のショッピング機能ですが、キャッシング機能も多くの人が利用しています。
キャッシング機能とは、その名の通り現金を借りる機能ですが、必ずクレジットカードに付帯しているサービスではなく、手続きにより解約することも可能です。
ショッピング機能もキャッシング機能も大まかにいえば「借金をしている」ということになるため、どちらかの機能に絞って利用する方が、返済計画にも無理が生じなくなります。近年のクレジットカードには、その他にもポイントサービスや会員にしか受けられないサービスなど、その他の機能が充実しているものばかりです。
どこのクレジットカードを利用するか検討する際には、これらのその他の機能や、サービスも比較検討してから決めるといいでしょう。
クレジットカードの審査とは?信用できるかどうかがポイント
クレジットカードの簡単な流れがわかれば、すぐにでも申し込み、利用したいと思いますよね。ですが前述のとおり、残念ながら希望する人なら誰でも利用できるカードではありません。
クレジットカードを持つに値する人であるかどうかの「審査」があるからです。一定の条件を満たさなくては、どんなに希望してもクレジットカードを発行してもらうことはできません。
その内容は、すべてがはっきり明確に提示されているわけではなく、どのカード会社も、まったく同じ審査基準によって私たちを審査しているわけではありません。ですが、大まかな審査内容はどこのカード会社も同じで、同じような要点で私たちを審査しています。
では、クレジットカードの審査内容とは、また審査基準とはいったいどんなものなのでしょうか。
返済能力
立て替え払いをするカード会社が1番に気かけることは、その人がカード代金を返済するだけの能力があるかどうかという点です。返済能力とは即ち、資産を保有しているかもしくは返済できるだけの収入があるかどうかということになります。
安定した職に就き、安定した収入がなければ、返済能力がないとみなされるため、無職の状態であったり、不安定な職業だと、当然審査に通ることは厳しくなります。
安定した収入があるかどうかという点は、どんなクレジットカード会社でも最優先に審査する内容であり、ここをクリアできなければクレジットカードを持つことも厳しくなるでしょう。
その際収入があったとしても、その年収や月収の額によっては、雇用形態であったり勤続年数も厳しく審査されることになります。同じ安定した収入でも、収入が多ければ多いほど有利であり、正社員として勤続年数が長い方が審査には有利です。
金融事故情報
過去に、クレジットカード代金の返済が滞ったり、カード利用が強制的に停止されたといった経験があると、信用情報と呼ばれるいわゆる「ブラックリスト」にそのことが金融事故として記録されることとなります。
この信用情報に金融事故の記録があれば、「借りたお金を返してくれない人」とみなされ、信頼がない人と判断されるため、審査を通過することが厳しくなります。現金化目的でカードを作るという方はこちらもご覧ください。
金融事故には、支払いの遅延やカードの強制解約以外にも、法的な手続きでもある債務整理や自己破産などいくつか種類があり、これらのどの記録が残っていてもカードの審査は通ることが難しくなります。
そのうえ、1度記載された金融事故の記録は、最低でも5年から10年ほどは残ってしまいます。
関連記事:クレジットカードの審査をするなら知っておきたい金融事故の仕組み
住居
まずは、安定した居住空間を保有しているかどうかということです。住所が定まらず、いろいろな場所を転々としているようではカードの審査は厳しくなります。また、住んでいる家が持ち家か賃貸かということも、重要な審査の基準となります。
もちろん、賃貸よりも持ち家の方が資産保有とみなされるため、支払能力が高いと判断され有利です。居住空間における家族形態も審査の基準となり、1人暮らしよりは両親などと同居している方が、審査は通りやすくなります。
カード会社からすると、両親と持ち家に同居している独身の若者が、支払い能力という点においても、両親の肩代わりが期待できるため、1番カードの審査をパスしやすい人物像といえるでしょう。
他にも申し込みの際、書類に記入する個人情報の中に、電話番号を記載する欄もありますが、電話番号も携帯電話よりは固定電話の方が有利です。