現金化を行なう際には、購入商品を経費として計上することが出来ることを知らない人も多いです。資金調達を行なうために法人クレジットカードまたは個人事業主が持つビジネスカードを使い、クレジットカード現金化を行なうことが出来ます。
既に法人クレジットカードを持っていれば、審査を新たに行なうことなく、購入商品を経費に計上すると同時に資金調達まで出来てしまうわけです。金融機関から融資を受けるためには、細かい審査が時間をかけて行われるので、必ずしも運転資金として間に合うとは限りません。
速やかな資金調達と経費計上が同時に出来れば、経営上も大いに助かるでしょう。しかし、クレジットカード現金化を法人が行なう際には、個人とは異なる注意点があります。
目次
クレジットカード現金化を経費として計上しよう
法人や個人事業主が保有しているビジネスカードと呼ばれるクレジットカードは、請求書払いが難しい売掛契約が行われていない店舗からの商品購入であっても経費計上出来るメリットがあります。
特定の売掛契約をしている会社のみから仕入れた場合に比べて、安い売価の店舗から仕入れが可能となるので、経費として購入商品を正しく申告すれば、経費として認められる可能性が高くなるわけです。
クレジットカード現金化は、資金調達を振り込む口座は代表者の口座となるので、資金調達を同時に行えるメリットがあります。
クレジットカードの利用明細そのものが商品購入日と価格を証明しているので、資産に計上されてしまう20万円以上の決済を行わなければ問題ありません。
クレジットカードで購入した商品は経費と認められる
現金払いまたは売掛による請求書払いでなければ、購入商品が経費として認められないわけではありません。
個人のクレジットカードで商品購入をしてしまうと、経費として計上することが困難になりますが、法人または個人事業主を名義人として発行されているビジネスカードならば、使用する金額が明確に時系列でまとめられるので、経費精算しやすくなるわけです。
クレジットカード現金化業者を利用して現金化する際には、実際に商品購入を行っているので、購入商品を備品として加えることで経費計上が出来ます。
比較的金額が大きい場合には、資産扱いとならないように20万円未満の金額で複数回日付も分けて決済する方法を採用することも時には必要です。
領収書を受け取れば経費として計上可能
クレジットカード現金化業者の中には、公式サイトでは領収書発行の有無について触れていなくても、ビジネスカードを現金化する際には問い合わせると領収書発行に応じてもらうことが出来ます。
品目欄について打ち合わせを行なうことも出来るので、領収書を受け取ることで経費計上を確実に行なうことが出来るでしょう。法人クレジットカードについては、社員に対して個別に分割したクレジットカードを持たせていることが少なくありません。
社内で一定のルールを作成し、必ず領収書を受け取れる場合のみ使用許可を出すようにしておけば、現金化業者を経営者が利用した分について経費に混ぜることが出来るでしょう。
法人クレジットカードを現金化するメリット
法人クレジットカードをショッピング利用すると、カード会社に履歴が残るだけでなく、領収書を受け取ることで使用用途を裏付けることが出来ます。
利用限度額が大きいので、一気に購入してしまいがちですが、事業規模と1回の決済金額とタイミングを気をつければ、金融機関からの追加融資申し入れをすることなく資金調達が可能です。
急な取引ですぐにでも現金が必要となる場合には、法人クレジットカード現金化は大いに役立つでしょう。現金化業者を比較しておくことで、最も換金率を上げることが可能です。
法人クレジットカードは現金化率が良い
個人のクレジットカードでショッピング枠を現金化すると、カード会社が加盟店へ請求する決済手数料と現金化業者の取り分を引いた85%前後の金額がキャッシュバック還元されます。
法人クレジットカードは信用力が高いことと、基本的に代表者または会社役員のみが申込みした場合のみ現金化業者は対応するので、最初から換金率が数%高く設定されていることが珍しくありません。
繰り返し利用してもらいやすい法人クレジットカードの現金化は、現金化業者にとって安定した顧客となる分だけ換金率をアップさせています。
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会社の資金繰りに使える
法人クレジットカード現金化は、金融機関からの融資を受ける速度と比べるまでもなく即日現金化も可能です。
金融機関からの融資には、金融機関内での稟議を通す必要があるなど、法人向けビジネスカードローンを契約していない限り融資までに1週間以上かかることが当たり前となっています。
ビジネスカードローンならば、利用限度額の範囲内で何度でも利用出来る代わりに、高金利設定されているので、資金繰り悪化の原因となりかねません。運転資金については、金利を最小限に抑えることが何よりも重要です。
経費として計上する際の注意点を把握する
事業を営む法人または個人事業主が、クレジットカードを使って購入した商品を経費として計上する時にはコツがあります。換金性が高い商品を何度も経費として計上することは、特定の業種を除いて明らかに怪しい行為としてカード会社にマークされかねません。
同じ商品を集中的に購入して経費計上することは避けて、なるべく金額も品目欄もバラバラかつバリエーションに富んだ構成とすればカード会社にバレることも無いでしょう。
換金性が高い商品購入を続けると怪しまれる
換金性が高い商品として、カード会社が目をつけている商品には、新幹線回数券や商品券があります。金券ショップへ持ち込むだけで換金出来ますが、古物商営業許可がある所で換金すると足が付きかねません。
明らかに取引先への出張が多ければ、新幹線回数券は経費とて計上出来ますが、取引先として公表していない区間の新幹線回数券購入は怪しまれてしまいます。少なくとも領収書を受取りカード使用履歴を裏付けておく必要があるわけです。
経理上問題が出ないように経営者のみが計画的に行なう
法人クレジットカードは、複数の社員へ分割してビジネスカードを持たせることが出来るので、各社員が利用できる金額に上限設定を行なう必要があります。
現金化については、法人代表者または役員に限定して行っているクレジットカード現金業者が大多数です。なぜなら、経理上問題が出ないようにするためには、具体的に何の商品と紐付けて経費計上を行なうか会社代表者と役員が知っておく必要があります。
一般社員が法人クレジットカードを現金化出来ないように現金化業者側で規制を行っているわけです。
クレジットカード現金化をしすぎると経営が悪化する恐れがある
運転資金を得るために手軽な方法としてクレジットカード現金化が利用されることがあります。
しかし、ショッピング決済を行なってキャッシュバック還元される金額は、決済金額よりも10%以上少ないことが多く、法人クレジットカードであっても換金率は85%~90%といった値となっています。
クレジットカード決済を行なった分の支払いは、締め日以降に行われることになっているので、クレジットカード現金化により運転資金を一時的に確保出来ても、会社自体のキャッシュフローを改善しなければジリ貧となりかねません。
法人クレジットカードの現金化は、経営者が自社の経営判断により行なう必要があります。